転職サービスを比べる

このページには広告(PR)が含まれます

育休明けの夜勤、外れられる?

請求すれば、子が小学校に入る前まで夜勤を外れられます。ただし手当は年41〜55万円なくなります

先輩の看護師と話す看護師のイラスト
  • 夜勤を外れられる期間小学校前まで育児・介護休業法19条。1回の請求は1か月以上6か月以内で、始める1か月前までに申し出ます。
  • 請求できない人4つの条件勤続1年未満、深夜に子を見られる同居の家族がいる、週の所定労働日数が2日以下、所定労働時間の全部が深夜。
  • なくなる夜勤手当(年額)41〜55万円月の夜勤64時間(3交代8回・2交代4回)の場合の概算。日本看護協会の2025年調査の額から計算しました。

くわしく

夜勤を外れられるのは「小学校に入る前まで」。ただし自分から請求する

育休明けの看護師は、請求すれば夜勤(午後10時から午前5時までの深夜業)を外れられます。根拠は育児・介護休業法の19条で、対象は小学校に入る前の子を育てている人です。日本看護協会の「よくあるご質問」も、同じ範囲で夜勤免除を案内しています。

勝手に外れるものではありません。病院が気を利かせてくれるのを待たず、自分で申し出ることで始まります。申し出は、免除を始めたい日の1か月前までです。1回で決められる期間は1か月以上6か月以内なので、長く続けたいときは期間が切れる前に、また請求します。

1歳で復帰した子なら、小学校に入るまでは5年ほどあります。6か月ずつ請求し直すとすると、全部で約10回です。これは当サイトの計算で、1回ごとに申し出が要る、という意味です。

決まり内容根拠
対象の子小学校就学の始期(6歳になった後の最初の4月1日)に達するまで育児・介護休業法19条
免除される時間午後10時から午前5時同19条
1回の期間1か月以上6か月以内同19条
申し出の期限始める日の1か月前まで同19条

「いつまで?」の答えはあっさり出ます。迷うのはその先で、手当がどれだけ減るかを調べているページがほとんどありませんでした。この記事は、そこを数字にしています。

産後1年までは、もっと強い。根拠が2つある

夜勤を外れる根拠は、時期で切り替わります。

夜勤免除の根拠。産後1年までは労働基準法66条3項、その後小学校に入る前までは育児・介護休業法19条で、1回6か月以内の請求を繰り返す

産後1年までは、労働基準法66条3項です。「使用者は、妊産婦が請求した場合においては、深夜業をさせてはならない」と書かれています。妊産婦は、妊娠中の女性と産後1年を経過しない女性(同64条の3)です。

ここで見てほしいのは、66条3項の条文に、勤続年数や同居の家族の条件が書かれていないことです。19条には「勤続1年未満は請求できない」などの条件がありますが、産後1年の間は、転職して間もない人でも請求できることになります(当サイトが条文を読んだ結果です。個別の判断は労働局に確認してください)。

一方、1歳まで育休を取って復帰する人は、復帰の時点で産後1年を過ぎていることが多くなります。多くの育休明けの人にとっては、19条のほうが現実の根拠です。育休を早めに切り上げて産後1年のうちに復帰するなら、66条3項も使えます。

断られる人の条件:4つのうち1つでも当たると請求できない

19条には、請求できない人の条件があります。日本看護協会のQ&Aにある4つは次のとおりです。

請求できない人気をつけたい点
同じ病院での勤続が1年未満転職して1年たっていない人。産後1年のうちなら、66条3項が使える(上の節)
深夜に、子を常態として保育できる同居の家族がいる「いる」だけでなく「常態として保育できる」かどうかが分かれ目
1週間の所定労働日数が2日以下常勤では当たらない
所定労働時間の全部が深夜にある夜勤専従など

さらに、条文のただし書には「事業の正常な運営を妨げる場合は、この限りでない」とあります。人手が足りないという理由だけで、断れる決まりではありません。ただ、この「事業の正常な運営を妨げる場合」にどんな場合が当たるかは、条文だけでは決まらないので、断られたときは次の節の相談先に確認します。

断られたときは、都道府県労働局へ

夜勤免除を請求したのに、「人が足りないから無理」と断られた。そのときの相談先は、日本看護協会のQ&Aが案内している都道府県労働局の雇用環境・均等室です。相談・助言・指導・調停を行うと書かれています。

同じQ&Aには、対象になる人に、夜勤ができないことを理由に退職や非常勤への変更を強いるのは、不利益な取り扱いで法律違反だと書かれています。正職員からパートに変えられることも、不適切とされています。

請求は口頭より、書面やメールで残しておくと、あとで確認しやすくなります(これは当サイトのすすめで、条文の決まりではありません)。いつ・何を・誰に申し出たかが残るからです。

夜勤をやめると、手当はいくら減る?年41〜55万円

ほかのページでほとんど書かれていないのが、お金です。夜勤を外れると、夜勤手当はなくなります。日本看護協会の「2025年病院看護実態調査」で、定額の夜勤手当を出している病院の1回あたり平均は次のとおりです。

勤務1回の手当(平均)
3交代・準夜勤4,300円
3交代・深夜勤5,211円
2交代・夜勤11,470円

これに、月の夜勤が64時間になる回数(3交代は月8回、2交代は月4回)をかけて、年額にしたのが次の表です。

働き方月の手当年額(×12)
3交代・準夜勤だけ(月8回)34,400円約41.3万円
3交代・準夜4回+深夜4回38,044円約45.7万円
3交代・深夜勤だけ(月8回)41,688円約50.0万円
2交代・夜勤(月4回)45,880円約55.1万円
夜勤をやめたとき、なくなる手当の年額。3交代の準夜勤だけで41.3万円、準夜と深夜が半々で45.7万円、深夜勤だけで50.0万円、2交代の月4回で55.1万円

手当だけで、年に約41万〜55万円です。夜勤の回数が月4回や月8回より少ない人は、この表より小さくなります。

この表は、当サイトの概算です。手当の出し方は病院で違い、協会の調査では、深夜(22時から5時)の割増賃金を含む定額が52.0%、割増賃金とは別に定額を出す病院が31.2%でした。割増込みの病院では、手当と一緒に割増ぶんもなくなります。逆に、夜勤免除で基本給が下がるかどうかは、公的な統計では確認できませんでした。病院の給与規程で決まります。

月の手当は3万〜4万円台。月給の1割以上のこともあるので、「免除して家計は回るか」は先に計算したほうがいい。手当が減る分を、育休中に月給の67%が入っていたころと同じ感覚で見ないことです。

自分の夜勤手当が平均と比べてどうかは、手当の比較ツールで確かめられます。夜勤を外れた月給の手取りは、手取り計算に月給を入れて見られます。

自分の夜勤手当を、平均と比べる

免除しない道も:夜勤を減らす、時短で組み合わせる

夜勤免除は、全部やめるか、続けるかの二択ではありません。

  • 夜勤の回数を減らす:日本看護協会のQ&Aには、深夜業の制限を使っていても、本人が希望すれば夜勤に入れる、とあります。そのときは、夜勤も短縮勤務にする方法や、変形労働時間制で調整する方法があるそうです。月4回を月2回にすれば、手当は半分に抑えられます(当サイトの概算では、2交代なら年約27.5万円)。
  • 所定外労働の制限と組み合わせる:育児・介護休業法の16条の8は、小学校に入る前の子を養育する人が請求すれば、所定の労働時間を超えて働かせてはならない、と決めています。夜勤免除に加えて請求すれば、残業も外せます。ただし、ただし書の「事業の正常な運営を妨げる場合」と、勤続1年未満の人の除外があります。
  • 3歳未満の子がいるなら、短時間勤務:23条で、事業主は3歳に満たない子を養育する人に、申し出で所定労働時間を短くする措置を取る義務があります。ただし、労使協定で除外された人や、業務の性質で難しい人は対象外になります。

どれを選ぶかは、手当の額と、夜勤の負担のどちらを重く見るかで決まります。夜勤の長さ別の手当は、2交代と3交代の記事に、回数の目安は夜勤の回数の記事にあります。

職場に請求する前に確かめる3点

  1. 自分がどの根拠に当たるか:産後1年以内なら労基法66条3項、1歳以降なら育児・介護休業法19条。勤続1年未満なら、産後1年のうちに請求する
  2. 人事の窓口と書式:請求の様式があるか、いつまでに出すか。1か月前の期限は法律の決まりなので、復帰日から逆算して出す
  3. 免除後の給与:夜勤手当がなくなる額(上の表)と、基本給・賞与の扱いを、就業規則で確かめる

夜勤を外れた先の収入は、夜勤なしの看護師の年収を夜勤なしの年収の記事で、育休中のお金は産休・育休手当の計算で見られます。自分の月給で、今の年収の位置を知りたいときは、給料シミュレーターも使えます。

夜勤のない職場に移るという選択

いまの病院で夜勤免除が通らない、または通っても評価や人間関係がつらい。そのとき、日勤の常勤で探す道もあります。看護師専門の転職サービスは、求人先に夜勤の有無や、育児中の人の働き方を確認してくれます。求職者は無料で使えます。違いは看護師の転職サービスの比較にまとめました。

夜勤なしの求人を、今の年収と比べる

まとめ

  • 看護師は、育休明けに請求すれば、子が小学校に入る前まで夜勤(22時〜5時)を外れられる(育児・介護休業法19条)。自分から、始める1か月前までに申し出る。1回は1か月以上6か月以内で、更新は請求し直し
  • 産後1年までは、労基法66条3項の根拠がある。勤続年数や同居の家族の条件は条文に書かれていない
  • 請求できないのは、勤続1年未満・深夜に子を保育できる同居の家族がいる・週の所定労働日数2日以下・所定労働時間の全部が深夜の4つ
  • 断られたら、都道府県労働局の雇用環境・均等室へ。夜勤ができないことを理由に退職や非常勤への変更を強いるのは、不利益な取り扱い
  • 夜勤をやめると、手当だけで年約41万〜55万円(月の夜勤64時間の概算)。基本給・賞与の扱いは就業規則で確かめる

よくある質問

Q. 夜間保育がある病院でも、夜勤免除を請求できますか? A. 今回確認した条文と日本看護協会のQ&Aには、夜間保育の有無を理由にする除外は書かれていませんでした。除外の1つは、深夜に子を常態として保育できる「同居の家族」がいる場合です。保育所の有無は、この条件の書き方とは別です。

Q. 夫が日勤なら、「同居の家族がいる」として断られますか? A. 条文は「深夜に、子を常態として保育できる同居の家族」と書いています。夫が日勤で夜は家にいる場合に当たるかどうかは、個別の事情で判断が分かれるため、断られたら労働局に確認してください。今回確認した資料には、一律の基準は載っていませんでした。

Q. 夜勤免除の間も、夜勤をしたくなったら入れますか? A. 日本看護協会のQ&Aでは、深夜業の制限を利用していても、本人が希望すれば夜勤に入ることは可能とされています。夜勤も短縮勤務にする方法と、変形労働時間制で調整する方法が挙げられています。具体的な進め方は人事に確認します。

出典(2026-11-01に確認):

公開日: