看護師の平均年収は524.7万円|病院・クリニック別の年額と手取りも比較
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結論:看護師の平均年収は524.7万円(平均42.1歳)です(厚生労働省 job tag、令和7年賃金構造基本統計調査)。ただし働く場所で差が大きく、看護職員の年額(給料+賞与)は公立病院の613.3万円から個人の診療所の374.8万円まで、年に約238万円の開きがあります(第25回医療経済実態調査、令和6年度)。
この記事では、平均の数字を「職場別」「経験年数別」「職種別」に分けて並べ、手取りでいくら残るかまで計算しました。自分の給料と比べるときの物差しにしてください。
看護師の平均年収(全国)
厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)によると、令和7年賃金構造基本統計調査の看護師の数字は次のとおりです。
| 項目 | 数字 |
|---|---|
| 平均年収 | 524.7万円 |
| 平均年齢 | 42.1歳 |
| 月の労働時間 | 156時間 |
| ハローワークの求人の月給(令和7年度) | 26.6万円 |
| 有効求人倍率(令和7年度) | 2.38倍 |
job tag の年収は「毎月決まって支払われる給与×12+1年間の賞与など」で計算されています。夜勤手当や残業代も含んだ額です。平均年齢が42.1歳なので、20代や30代前半の人はこれより低くても不思議ではありません。
求人の月給(26.6万円)は、ハローワークに出された求人の条件です。実際に働いている人の給与(残業代・夜勤手当を含む)とは数え方が違うので、平均年収と直接は比べないようにしましょう。
職場別:病院とクリニックでいくら違う?
中央社会保険医療協議会の「第25回医療経済実態調査」は、病院や診療所の経営を調べる国の調査です。この中に、常勤の看護職員1人あたりの給料と賞与の年額が、開設者(国立・公立・医療法人など)ごとに載っています。
| 職場(開設者) | 給料(年額) | 賞与(年額) | 合計 | 前年度からの伸び |
|---|---|---|---|---|
| 一般病院・公立 | 475.5万円 | 137.8万円 | 613.3万円 | +2.9% |
| 一般病院・国立 | 449.2万円 | 111.5万円 | 560.7万円 | +1.4% |
| 一般病院(全体) | 435.6万円 | 105.2万円 | 540.8万円 | +2.4% |
| 一般病院・医療法人 | 402.8万円 | 73.9万円 | 476.6万円 | +2.3% |
| 一般診療所・医療法人 | 347.0万円 | 66.2万円 | 413.2万円 | +1.2% |
| 一般診療所・個人 | 313.2万円 | 61.6万円 | 374.8万円 | +0.3% |
※令和6年度(令和6年4月〜令和7年3月末までに終わった事業年度)。看護職員は保健師・助産師・看護師・准看護師を合わせた数字です。税金・社会保険料を引く前の額です。
表から読み取れることは3つです。
- 病院は診療所より高い:病院全体(540.8万円)と医療法人の診療所(413.2万円)では、年に約128万円の差があります。
- 差が大きいのは賞与:公立病院の賞与は137.8万円、個人の診療所は61.6万円です。毎月の給料だけでなく、賞与が何か月分かで年額が大きく変わります。
- 伸び方にも差:令和5年度から6年度の伸びは、公立病院が+2.9%、個人の診療所は+0.3%でした。
ただし、病院は夜勤のある職場が多く、年額には夜勤手当も含まれていると考えられます。診療所は夜勤がない代わりに年額が低い、という面もあります。どちらが良いかは、夜勤を続けられるか、家庭の事情などで変わります。
職場別の手取りの目安
上の年額から、税金と社会保険料を引いた手取りを計算しました。条件は、給料を12か月で割った額を毎月の支給額、賞与は年2回、東京都の協会けんぽ、40歳以上(介護保険料あり)、扶養なし、通勤手当なしです。計算は当サイトの手取り計算と同じ式(令和8年度の保険料率・令和8年分の税額表)です。
| 職場(開設者) | 年額(額面) | 毎月の手取り | 賞与の手取り(年) | 年間の手取り |
|---|---|---|---|---|
| 一般病院・公立 | 613.3万円 | 約29.7万円 | 約106.9万円 | 約463万円 |
| 一般病院(全体) | 540.8万円 | 約27.7万円 | 約83.5万円 | 約416万円 |
| 一般病院・医療法人 | 476.6万円 | 約25.7万円 | 約58.6万円 | 約367万円 |
| 一般診療所・医療法人 | 413.2万円 | 約22.4万円 | 約53.6万円 | 約323万円 |
| 一般診療所・個人 | 374.8万円 | 約20.2万円 | 約49.9万円 | 約293万円 |
どの職場でも、額面のおよそ75〜78%が手取りに残る計算です。年額が高いほど税率が上がるので、残る割合は少し下がります。住んでいる都道府県、年齢、扶養の人数で手取りは変わるので、自分の条件は手取り計算で確かめてください。
経験年数別:新卒と勤続10年の月給
日本看護協会の「2025年病院看護実態調査」では、病院で働く看護師の月給(税込の給与総額)が報告されています。
| 区分 | 月給(税込の給与総額) |
|---|---|
| 新卒(高卒+3年課程) | 285,078円 |
| 新卒(大卒) | 292,527円 |
| 勤続10年(31〜32歳・非管理職) | 340,278円 |
新卒(大卒)から勤続10年までで、月給は約5万円上がっています。同じ調査では、基本給の引き上げ率は新卒で約3%、勤続10年で1.6%でした。
10年で月5万円ということは、勤続だけで給料を大きく上げるのは難しいということでもあります。夜勤の回数や手当の額、資格手当など、ほかの要素も合わせて見る必要があります。夜勤手当の平均は看護師の夜勤手当の相場にまとめています。
職種別:保健師・助産師とくらべると
job tag では、看護師と近い職業の数字も公開されています(いずれも令和7年賃金構造基本統計調査、求人倍率は令和7年度)。
| 職業 | 平均年収 | 平均年齢 | 有効求人倍率 |
|---|---|---|---|
| 助産師 | 566.7万円 | 41.2歳 | 1.25倍 |
| 保健師 | 551.4万円 | 42.4歳 | 1.00倍 |
| 看護師 | 524.7万円 | 42.1歳 | 2.38倍 |
| 看護助手 | 337.1万円 | 48.7歳 | 3.75倍 |
助産師・保健師は看護師より年収が高めですが、求人倍率は看護師のほうがずっと高くなっています。看護師は求人が多く、職場を選びやすい職種だといえます。なお job tag は、統計の職業分類と各職業が一対一で対応しているとは限らない、と注意書きをしています。
看護師はどこで働いている?
最後に、看護師が実際に働いている場所の内訳です(厚生労働省「令和6年衛生行政報告例(就業医療関係者)」、令和6年末)。
| 働く場所 | 看護師の人数 | 割合 |
|---|---|---|
| 病院 | 895,944人 | 65.7% |
| 診療所 | 194,665人 | 14.3% |
| 介護保険施設等 | 107,984人 | 7.9% |
| 訪問看護ステーション | 91,022人 | 6.7% |
| 社会福祉施設 | 28,093人 | 2.1% |
| その他(学校養成所・市区町村など) | 45,434人 | 3.3% |
| 合計 | 1,363,142人 | 100% |
看護師の3人に2人は病院で働いています。働いている看護師の数は前回(令和4年末)より51,455人(3.9%)増えました。
平均より低いと感じたら
自分の年収が平均や職場別の数字より低いときは、次の順に確かめると原因がわかりやすくなります。
- 年額にそろえる:月給だけでなく、賞与が何か月分か、夜勤手当が1回いくらかを入れて年額で比べる
- 手当を分けて見る:基本給、夜勤手当、資格手当、処遇改善のベースアップ分がそれぞれいくらか、給与明細で確認する
- 同じ式で求人と比べる:求人票の数字も同じ条件で年額にそろえる。求人の年収比較を使うと、賞与の計算の違い(基本給×◯か月 か、手当込みか)も反映できます
2026年度(令和8年度)の診療報酬改定では、医療従事者の+3.2%分のベースアップを支援する仕組みが入りました(令和8年度・9年度の2年度)。実際にいくら上がるかは病院によって違うので、自分の職場の予定も確認しておきましょう。上げ方の手順は看護師が給料を上げる方法で解説しています。
職場を変えることも選択肢の1つです。転職サービスを使う場合の違いは看護師の転職サービスの比較にまとめています。
よくある質問
Q. 看護師の平均年収524.7万円は、手取りだといくら? A. 給料の内訳で変わりますが、上の手取り表の病院全体(年額540.8万円)では、年間の手取りは約416万円でした。額面の8割弱が目安です。自分の数字は手取り計算で出せます。
Q. クリニック(診療所)は病院より給料が低い? A. 医療経済実態調査の看護職員の平均では、医療法人の診療所は413.2万円で、病院全体の540.8万円より約128万円低くなっています。賞与の差と、夜勤の有無が大きいと考えられます。
Q. 公立病院の看護師はなぜ高い? A. 調査では給料・賞与のどちらも高く、特に賞与が137.8万円と大きくなっています。ただし調査は平均なので、病院ごとの差もあります。
まとめ
- 看護師の平均年収は524.7万円(平均42.1歳、令和7年賃金構造基本統計調査)
- 看護職員の年額は、公立病院613.3万円〜個人の診療所374.8万円。差は年約238万円で、賞与の差が大きい
- 手取りは額面のおよそ75〜78%。病院全体の平均なら年約416万円
- 新卒の月給は約29万円、勤続10年で約34万円。10年で月約5万円の上がり方
- 有効求人倍率は2.38倍で、職場を選びやすい
夜勤の回数と手当を変えたときの年収は、トップページの給料シミュレーターで計算できます。国家試験の対策をしている人は看護師国家試験 一問一答もどうぞ。
出典(job tag「看護師」・日本看護協会の調査・診療報酬改定は2026-10-06、その他は2026-10-09に確認): - 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「看護師」 - 厚生労働省 job tag「助産師」 - 厚生労働省 job tag「保健師」 - 厚生労働省 job tag「看護助手」 - 厚生労働省 job tag「統計データの利用上の留意点」 - 厚生労働省「第25回医療経済実態調査(医療機関等調査)報告の概要」(令和7年11月26日公表) - 厚生労働省「令和6年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」 - 労働政策研究・研修機構「日本看護協会の2025年病院看護実態調査」紹介記事 - 厚生労働省「令和8年度診療報酬改定について」